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鬼滅の刃の我妻善逸の生き方。好きを追い求めるより、今の環境で力を尽くすこと

こんにちは。

爽一郎です。

 

『ひとつのことを極め抜け』

 

これは、「鬼滅の刃」というアニメのある話のタイトルです。

 

「鬼滅の刃」流行ってますね。

主題歌が去年の紅白歌合戦で流れてましたし、姉が本屋にコミックスを買いに行ったら売り切れてたとか。

コミックスが売り切れるとか、どんだけ〜。

 

私はコミックスは読んでませんが、Netflixでアニメ版を見ました。

その中の第17話のタイトルが

『ひとつのことを極め抜け』

でした。

 

それは、多くの人に当てはまる生き方につながるのではないかなぁ、なんて思ったのです。

 

■善逸君の生き方

鬼滅の刃は面白いです。

時は大正時代。

人を食う鬼が暗躍する中で、鬼を斬る鬼滅隊という集団がいました。

そこに入った主人公が鬼になってしまった妹と共に活躍していくお話です。

 

見て思ったのは、やけに心理描写が多いこと。

登場人物の心の声がめっちゃ流れる。

各キャラクターが何を考えて行動しているのかが分かりやすく、非常にキャラクターが立った作品だなぁ、なんて、にわか的に思います。

まだご覧になっていない方は、面白いのでぜひご覧ください。

 

そんな中に我妻善逸(あがつま ぜんいつ)というキャラクターがいます。

 

kimetsu.com

主人公の仲間の一人で、ドラゴンボール的には初期のクリリン的な立ち位置です。

 

彼は不器用で、鬼を倒すための技を一つしか覚えられませんでした。

修行も嫌いで、何度も逃げ出すようなヘタレでした。

ですが、その辛い修行の中、たった一つだけなんとかものにした技を、徹底的に極め抜いたのです。

 

そんな彼が極めぬいた一つの技で鬼を倒す話が、

『ひとつのことを極め抜け』

というエピソードなのです。

 

善逸君は、辛い中でも自分の得意を見つけ、ものにしたのです。

 

■今の環境で全力を尽くすということ

いつまでアニメの話してるんだと。

少し話を変えます。

 

好きなことを仕事にする。

これは、何かに情熱を持った人には良いことなのだと思います。

が、全ての人に対してそれが幸せに直結するかと言えば、そうではないようです。

 

ベストセラーとなった本、『転職の思考法』に、こんなことが書かれています。

 

・人間には、「何をするか」に重きをおくto do型の人間と、「どんな人でありたいか、どんな状態でありたいか」を重視するbeing型の人間がいる

 ・99%の人間はbeing型である。だから、「心からやりたいこと」が無くても悲観する必要はまったくない

 

 

99%の人にとっては、好きを仕事にするよりは今の状態にやりがいを見つけるほうが適切な仕事が見つかる、と。

 

また、最近のベストセラー本『科学的な適職』にも、こんな内容が書かれています。

 

2015年、ミシガン州立大学が「好きなことを仕事にする者は本当に幸せか?」というテーマで大規模な調査を行いました。数百を超える職業から聞き取り調査を行い、仕事の考え方が個人の幸福にどう影響するかを調べたのです。

研究チームは、被験者の「仕事観」を2パターンに分類しました。

 ◉適合派:「好きなことを仕事にするのが幸せだ」と考えるタイプ。「給料が安くても満足できる仕事をしたい」と答える傾向が強い

 ◉成長派:「仕事は続けるうちに好きになるものだ」と考えるタイプ。「そんなに仕事は楽しくなくてもいいけど給料は欲しい」と答える傾向が強い

 一見、適合派のほうが幸せになれそうに見えます。自分が情熱を持てる仕事に就ければ毎日が楽しく、金目当てに働くよりも人生の満足度は高まりそうな気がするでしょう。

 ところが、結果は意外なものでした。適合派の幸福度が高いのは最初だけで、1~5年の長いスパンで見た場合、両者の幸福度・年収・キャリアなどのレベルは成長派のほうが高かったからです。

 研究チームは、「適合派は自分が情熱を持てる職を探すのがうまいが、実際にはどんな仕事も好きになれない面がある」と言います。 いかに好きな仕事だろうが、現実には、経費の精算や対人トラブルといった大量の面倒が起きるのは当然のことです。ここで「好きな仕事」を求める気持ちが強いと、そのぶんだけ現実の仕事に対するギャップを感じやすくなり、適合派のなかには「いまの仕事を本当に好きなのだろうか?」といった疑念が生まれます。その結果、最終的な幸福度が下がるわけです。

 

 

好きなことを仕事にするより、割り切って考えられる好きでもないことを仕事にしたほうが幸福度は上がるというのです。

この本では、好きなことを仕事にする、ということよりも今の仕事を続けてやりがいを見つけるべしという主張でまとめられています。

幸福度を上げる適職は好きを仕事にすることではなく、今の仕事を続けてやりがいを見つけることで適職になってゆくと。

 

仕事は楽しいことばかりではありません。

むしろ一般的には、辛いことのほうが多いでしょう。

そんな中にも自分の居場所を見つける、というのは多くの人にとって実現したいことのように思えます。

いろいろな人から話を聞いていると、自分の確固たるポジションが欲しいという意見は多いものです。

そうなると所属欲求や承認欲求が得られ、情熱を得られる。

幸せに近づく。

 

好きなことを仕事にしない、今の状態から幸せを見出す、という選択肢は有効なのかもしれません。

 

鬼滅の刃の我妻善逸は、好きなことを極めたわけではありません。

好きで鬼と戦う人間になったわけでもなく、なりゆき鬼滅隊に入った人物です。

そんな中でも、自分でできる一つの技を極限まで磨き、勝利できる実力を得たのです。

なんとも今っぽいキャラクターではありませんか。

 

ただ、善逸君も極めた技が通用しない鬼が現れる日が来るかもしれません。

その日に備えて、一つの技を極めたら次の技を極めにかかる。

それは必要なことでしょう。

 

長く、かつ変化の多い人生です。

我々は一つのことだけで生きられるような時代には身をおいていません。

 

が、まずは今自分がいる環境で全力をつくし、確固たるポジションを確立することは、幸福度を上げることなのかもしれません。

その後で次のことを考える。

そんな生き方も良いのかも、と鬼滅の刃を見て思ったのでした。

 


★終わり★