みなさんこんにちは。
爽一郎です。
人は「めんどくささ」と常に戦っています。
「めんどくささ」に対応するには、どうすればよいでしょうか?
前回の記事で、建設的な議論ができないのはめんどくささのせいであるということを書きました。
建設的な議論を面倒くささが阻んでいるとしましたが、議論のみでなく全ての成果において面倒くささは厄介な存在です。
「めんどくささ」について、さらに深堀りしたいと思います。
■人が成果をだすことを阻む「めんどくささ」
私は、人が成長して成果を出すには下記の三つが必要だと考えています。
①知識への欲求
②知識の獲得
③知識の実践
(詳しくは下記の記事を、よろしければ参照ください)
簡単に言うと、何らかの理由で知識が欲しい!と思って、知識を本などで獲得し、その知識を実践することで成長できる、ということです。
例でいえば、
会議で思うような成果がでず、会議がうまく進行できるようになりたい!と思って、
会議のファシリテーションに関する本を読み、
その内容を実践してみる。
それが、成長に必要なステップです。
ただ、全てのステップでめんどくささが障害となります。
なぜ会議で成果がでないのかを考えないと、進行・ファシリテーションスキルが必要とは思い立ちません。
何が自分に必要であるかを考える部分に「めんどくささ」があり、さぼってしまう。
ファシリテーションが必要と思っても、知識を獲得することにも「めんどくささ」があります。
本を読むのは面倒かもしれません。セミナーを登録するのも面倒かもしれません。
ファシリテーションの知識を得たとして、実際の会議で実践するのもまた「めんどくささ」との戦いです。
本を読んでそのまま何もしない、というのは自己啓発あるあるだと思います。
■知的労働はめんどくささとの戦い
単純作業や家事はやり方を知っていて、考えなくてもよいけれどもめんどくさいものではあります。
が、知的労働や自己改善という分野においては、単純作業はありません。
その中において「めんどくささ」を生み出す原因は、考えなきゃいけない、ということです。
人の脳には、考えるというエネルギーをなるだけ減らすために、思考をさぼろうとする癖があるのです。
逆に言えば、考えなきゃいけない、と言うことを軽減すれば、「めんどくささ」もまた軽減されるのです。
つまり、「めんどくささ」は、考えなくてよい状況にすることで対策できるのです。
具体的にどうすればよいか。
全部、事前に決めておくべし、です。
本を読むのがめんどくさいという方がいるとしましょう。
本を読むときに、いつ、どの本を、どの程度読もうか。
そんなことを考えるのがめんどくさくて、読書をしない。
もちろん読む行為自体がめんどくさいということはあるかもしれませんが、それ以外のめんどくささ=考えること、を全て事前に排除するのです。
事前に決めておく、ということがまた面倒くさいものではありますが、やる気があるときに決める、ということができるわけです。
いざ読書などの行動するときの気分は分からないのです。
少し元気がないだけで、眠いだけで、タンスの角に指をぶつけただけで、気分は落ち込みます。
そんな時に考える、というコストを払わなくて済むよう、事前に決めておくのです。
■人への交渉も、めんどくささへの対処が有効
人を動かす行為も、めんどくささへの対処がとても有効です。
例えば、仕事の押し付け合い。
どこにでも、どのチームのものでもない隙間に落ちている業務、というモノはあるでしょう。
基本的にそういう業務はどこも受け取りたがらないものです。
やるのが面倒ですからね。
ですが、その業務をどう進めていけばよいか一緒に考え、明確にすると経験上、仕事を受け取ってくれる場合が結構あります。
それは、「どうすれば良いかわからない曖昧なものは考えるのが面倒なので、受け取らない」ということなのです。
だから、面倒な部分をサポートして軽減すれば、動いてくれる。
人を動かすことには様々な考えがあります。
世界で1500万以上売れている、超ロングベストセラー本『人を動かす』では、人を動かすには人に目的意識を想起させる、ということが書かれています。
つまりは、相手にメリットを感じさせてやる気を起こさせる、ということです。
人の気持ちになることは必要だし、相手にメリットを思わせることも必要です。
が、他に大きな人を動かす要素として、「相手のめんどくささを軽減する」ことに着目することがあると思っています。
自分の行動を管理することも、他人と協働することも、めんどくささへの配慮で成果は大きく変わるのです。
★終わり★