凡人が成果を出すための習慣

残業ゼロで成果を出すには、どうしましょうか?

人が成長し、成果を出すには何が必要なのか?

私は凡人です。

常に、そう思って生きてきました。IQが高いわけでもなく、頭の回転が速いわけでもありません。

機転の利く返答が即座にできるわけでもないのです。

世の中には、本当にすごい人たちがいますね。どんどん成果を出して、イノベーションを起こしていく。

そういう人たちが天才と呼ばれる人々なのかもしれません。ですが、天才は一握りです。

多くは凡人です。

 

でも、凡人だとしてもそういう、天才に近づくことはできるはずです。

 

パレートの法則、2:8の法則を世間に当てはめれば、2割が優秀な人で、8割はそうでない、普通の人です。

あなたの身の回りで当てはめてみてください。「稼ぎ頭」とか「エース級」とか言われる人たちは組織の中で2割ぐらいではないでしょうか。

その2割の優秀な人を、社会は取り合うことになります。

ただ、優秀な人ほど一部の魅力的な企業に優秀な人は集まっていきます。Googleなんかが良い例ですね。優秀な人が集まる企業、と言って差し支えないと思います。

 ベストセラーとなっている本『LIFE SHIFT』でも、こう述べられています。

 

『高いスキルをもった人材が集まれば、企業はおのずとその町に引き寄せられる。そうすると、多くの雇用と高い賃金に誘われて、さらに多くの高スキルの人材がやって来る。集積地はそれこそ磁石のように、優秀な人材を呼び寄せるのだ。』

 

要するに、2割の優秀な人は、一部に集まっていく傾向にあるということです。

すなわち、その一部ではない大多数の企業においては、”優秀な人の不足”が問題となるのです。

実際、「それなりのスキルが必要な仕事をできる人」が世の中では足りていないのではないのです。決して人手が不足しているのではありません。

誰もができる仕事は人手があまり、賃金が下がってきているのが現状であり、一部のスキルが必要な仕事は高い給料で募集しても人が思うように集まらないという状況なのです。

 

加えて、日本においては、全体的な働き手の不足は加速していきます。

人で不足を補うためにAIだ自動化だと案はあります。が、すぐさま人の行っている業務を全て機会に移すことは、現実的にはできなでしょう。

抽象的な概念を用いる仕事は機械にはできないのです。ロジカルシンキングなんかが抽象概念化スキルの代表的なものですが、AIは抽象概念を扱うのは、まだまだ苦手なようです。

そして、厄介なことは、抽象概念を操る業務は、優秀な人のほうが得意な傾向にあります。

カッツモデルというものがあります。下記サイト詳しいです。

 

https://www.juse.or.jp/solution/point01/05.html

 

ようは、リーダーと呼ばれる人や、コアメンバーとして人と協業して成果を上げる人ほど、コンセプチュアルスキルという抽象概念を操るスキルが必要となるのです。

それは今のところ、機械に置き換えることができません。そういう、置き換えられない人ほど優秀な人と呼ばれているのではないかと私は思います。

 

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優秀な人が足りません。

では、どうすればよいでしょう?

それが、私が冒頭で言った「凡人だとしてもそういう、天才に近づくことはできるはず」につながります。

8割の普通の凡人が、成果を出せるようになる必要があるのです。

私はその方法を探りながら生きています。

 

では、凡人はなぜ優秀な人に比べて成果が出せないのでしょう?

 

当たり前の話ですが、成果を出すには、成果を出せるようになる必要があります。

そのためには、今、自分が置かれた環境で自分は何をすべきか、どういうスキルを磨くべきかを見極め、自分を成長=スキルアップさせることだ必要です。

成果が出せないのは、そのスキルアップができない、ということだと私は思っています。

 

これまでの経験から、私はスキルアップには下記のプロセスが必要だと考えています。

①知識への欲求

②知識の獲得

③知識の実践

 

私の経験で例をあげます。

 

私は何年か前までは、システムエンジニアとしてテクニカルスキルばかりを磨いていました。

技術力はそれなりになり、周りにも認められ、それで仕事がうまく回せていました。(と思っていました。)

それこそ、先ほどのカッツモデルで言うヒューマンスキルやコンセプチュアルスキルなんていうものは、あまり意識もしていなかったし、そもそも「コンセプチュアルスキル」なんていう言葉も知りませんでした。

つまり、その時の私はテクニカルスキル以外のスキルを磨く必要性を感じていなかったのです。

 

ですが、転職して壁にぶち当たりました。

システムを売る仕事であるSIerから、社内SEに転職した私は、仕事で接する人間の種類がが大きく変わりました。

これまでは顧客企業のIT部門、その中でも技術よりの人と話をすることが多かったため、ITのテクニカルスキルが物をいう世界でした。

ですが、転職後はどのようなシステムを入れるのか、どのようなシステム変更をするのか、何に金をかけて何をよくするのか。

上司、社内の利用者、さらには経営層など、それらの”IT技術”からは遠い人々に納得してもらう必要が出てきました。

これまでヒューマンスキルやコンセプチュアルスキルなど必要性どころか意識すらしたことがなかった私は、何も物事を進められないという事態に陥ったのです。

その時に上司から言われたことが「ロジカルシンキングを学べ」でした。

ロジカルシンキングという新しいスキルがないと、次のステップに行けない。

ここで私に「①知識への欲求」が生まれました。

 

そうして、私はロジカルシンキングの本を何冊か読みました。

それが、「②知識の獲得」に到達した状態です。

 

その後、本で得た情報を愚直に実践しました。

「③知識の実践」に到達したということです。

 

ロジカルシンキングが刺さる上司やステークホルダーが多かったため、次第に物事は進むようになりました。

 

当時は、①~③のようなことを意識していたわけではありません。ですが、自分がこれまで実践してきたスキルアップについて振り返ると、①~③の型にはまっています。

 

上記の例で私が幸運だったのは、上司が「ロジカルシンキングを学べ」とアドバイスをくれたことです。

コンセプチュアルスキルなんて知らなかった私は、何をすれば当時の状況を改善できるのかが、正直分からなかったのです。

 

ここから思うことは、テクニカルスキルについては「①知識への欲求」を感じやすいのです。

この業務や技術を知らないからできない、だからこの知識を学ぼう。テクニカルスキルについては何が自分に不足しているのかがわかりやすいですよね。

さらに、初めて会社に入ったとき、わからないながらも目の前にある具体的な作業を通して、みなテクニカルスキルを磨きます。

つまり、会社が業務を通じてテクニカルスキルを与えてくれるのです。

テクニカルスキルは、スキルアップのきっかけである「①知識への欲求」を感じやすく、それを身に付けるための「②知識の獲得」や「③知識の実践」の機会も会社が与えてくれることが多いわけです。

 

ですが、ヒューマンスキルやコンセプチュアルスキルはどうでしょう?

ヒューマンスキルなどの知識を得るための研修はあるかもしれません。これは「②知識の獲得」にあたるものです。

ですが、「①知識への欲求」が無い人が知識を得ても、実践しようとはしません。今のままで良いと思っているのですから。

 

成果が出せない人は、①〜③のどれかが欠けているのです。特に、ヒューマンスキルやコンセプチュアルスキルについて、それが起こりやすい。

そして、「①知識への欲求」を得ることが一番難しいのです。人の意識を外的要因で変えることは、困難です。

とは言え、この記事を見ている人は、必要性を感じて読んでいるのではと思います。そのため、あなたには①がある。

②は、本を読む、研修を受けるといった知識を得ることとなります。必要性を感じていても、やり方が分からなければ成果が出せません。

そして、得た知識を現実の世界で実践することが、③です。

 

このブログでは、「②知識の獲得」を実現するため、読者の方の知識となるような、私が日頃思う"やり方"や"考え方"を伝えていきたいと思います。


 

★終わり★