こんにちは。
爽一郎です。
本当はこれがしたいのに、今日はできなかったなぁ。
そんな日もあるでしょう。
そんな時に『できなかった自分』を責めてしまう。
そんな人もいます。
自己肯定感が下がる、と言うやつですね。
が、ここには簡単な対策があります。
それはやらないことを決断することです。
■人はコントロール感を得たい生き物
人間、コントロール感を得たい生き物です。
これは本能です。
以前、コントロールしたい欲求について記事を書きました。
『人は物事をコントロールできないと、ストレスを感じます。
1976年、イェール大学の博士たちが、老人ホームにてある実験を行いました。
実験1
・老人のグループをAとBに分けた
・Aグループには、植物の世話を自分でするかどうか決められる、映画をどの夜に見るか決められるなどの裁量を与えた
・Bグループは、職員が植物の世話をするし、映画の時間などを決める
→半年後、Aチームの老人の15%がなくなり、Bチームの老人の30%が亡くなった
実験2
・学生が定期的に老人ホームを調査のためという名目で訪問する
・Aグループには、学生の訪問日、滞在時間を決める裁量を与えた
・Bグループは、学生が訪問日、滞在時間を決める
→2か月後、Aグループの老人のほうが薬の服用量が少なかった(つまりは健康的であった)
しかし、実験が終了した後、Aグループの老人の死亡者数が、Bグループよりも多くなった
この実験が物語っているのは、コントロールできることが幸福という意識を生み出し、健康と長生きにつながっているということです。
実験1では、自分の生活を自分でコントロールできるグループのほうが死亡率が低いという結果でした。
実験2では、学生の訪問日、滞在時間をコントロールできるグループのほうが健康的という結果でした。
さらに、実験が終わったことで一度コントロールできていた裁量がなくなったため、死亡率が高まってしまいました。
ようするに、人間は身の回りのことをコントロールできる状況にあれば幸福で健康的となり、コントロールできない状況だったりコントロールが奪われると、不幸と感じて健康にも影響が出るということです。
人は、コントロールしたいという思いが本能的にあるのです。』
コントロールしたいという欲求がある。
逆に言えば、コントロールできないと、辛いと感じます。
今日は勉強しようと思ったけど、できなかった。
買った本を読めずに、今日もなんとなくネットサーフィンをしてしまった。
そうして自己肯定感が下がる。
これは、自分をコントロールできていないと感じるが故に起きる現象なのです。
自分のほとんどのことは、自分でコントロールできます。
歩こうと思えば歩けるし、カレーを食べたいと思えばカレーを食べることができるでしょう。
ですが、めんどうに感じることは、なかなかできません。
コントロールできるはずの自分がコントロールできない。
気持ちがげんなりする原因は、ここにあるのです。
■何かをしているほうが、気持ちは楽
休むことが苦手な人が、この世にはいます。
過去、こんな記事を書きました。
『脳を完全に休めるためには「考えない」という休養時間が必要です。
瞑想やらぼーっとすることやら、時には「今日は難しいことは考えない!」なんて決めて何もしないという日を過ごすことが、ストレスと向き合うには必要なのです。
が、「何もしないことが不安になる」とか「自分が許せなくなる」という人がいます。
常に目標やすべきことに目が向いている人ほどその傾向があります。
簡単に言えば、頑張っている人、ですね。
とても素晴らしい人たちです。が、そうやって、自分をどんどん追い込んでしまい、へとへとになってしまう人を、私は見かけます。』
やらないことによる不安。
それは頭に付きまといます。
何かを辞めということは、人間社会では難しいものです。
会社での仕事は増えはすれど、何もしなければ減りません。
世の中は日々変化し、会社は成長し、仕事は増えていきます。
ですが、不要な仕事をやめるというのは勇気がいるものです。
その仕事をやめることで、不満を言う人もいるでしょうし。
すでにやっていることは、続けるほうが気持ちは楽なものです。
続けていることをやめるにせよ、やるべきと思っていることをやらないにせよ、何かをしない、という状態は不安になります。
■あえてやらない
アクションを起こすことは良いことです。
私はいろいろ試すことが幸せにつながる、と過去に記事を書きました。
行動を起こして、経験を増やすことが幸せにつながる。
だから何かをしないよりは、するほうがよいでしょう。
ですが、ずっとチャレンジしたり試したり、新しい経験を増やし続けるのは、しんどい時もあります。
そんな時、不安にかられずに休む方法があります。
それが、あえてやらないという決断を下すこと、なのです。
あー、勉強しなきゃ…と思いつつ見るYouTube。
それよりは、よし、今日は勉強はせず、思いっきりYouTube見よう!という時間の方が有意義に過ごせるでしょう。
自分で決めずに、流された行動をとるとコントロール感を得られない。
ということは、決めて行動してしまえばよいのです。
簡単な話、休むぞ!という意思決定です。
それなら自己肯定感は下がらない。
休む、何もしない。
それも、自分をコントロールしていることになるのですから。
★終わり★