こんにちは。
爽一郎です。
めっちゃ仕事早い人、いますよね。
仕事抱えてそうなのに、定時で帰っていて、かつちゃんと成果も出している。
ワークライフバランス抜群ですやん!という人々。
当たり前の話ですが、そういう人は仕事を効率化しています。
いや、その効率化ってなんなのさ?
それを私も知りたいと思っていました。
その正体が見えてきたので、書き留めておきたいと思います。
馬鹿みたいに単純化して言えば次の言葉になります。
『大事なことに集中して時間を使え』
■効率化の正体
効率化は2種類です。
一つは業務をする時間自体を早くすること。
Excelで管理表を作る。
30分で作るところ、ショートカットなどを駆使して15分で作る。
時間を半分に短縮できますね。
この効率化は分かりやすいものです。
時短テク、ってやつですね。
分かりやすいので本もいろいろありますし、実践しやすいものではあります。
そして、効率化のもう一つは、重要なことに集中すること。
自分が成果をあげるために、最も重要と考えることに時間を使う、という方法です。
前者は自分の業務を早くするだけなので、業務内容は変わりません。
よって分かりやすい効率化と私は述べました。
一方で、後者は自分の業務内容を選別することから始まるため、何をすれば効率化できるのかが分かりにくい方法となります。
が、卓越したハイパフォーマーたちは、往々にして後者に注力しているように、私は思います。
(もちろん前者も大事ですが、効果が高いのが後者という意味でとらえてください)
■重要なのは”先取り”
少し、たとえ話をします。
私は最近、ファイナンシャルプランナーの方と話す機会がありました。
その方が言うには、人生を通したお金の利用プランを立てる際に重要なことが、”お金の先取り”だそうです。
働いてお金を稼ぎやすい若い間の収入を、子供の学費や家の購入費などと言ったお金が必要になる時期のために、事前に確保しておくことです。
例えば積み立て型の保険として、20年後にしかおろせない状態にする。
そうすれば、お金を使わずに置いておく、ということが意識的にできない人でも強制的に20年後の資金としてお金を”先取り”しておくことができます。
爆裂に稼ぐ人でない限り、人生で得られる収入というのはある程度決まっています。
その限られた金銭の中で、欲しいものを全て手に入れることは、おそらくできません。
不用意にお金を使って行けば、枯渇して本当に重要な物事にお金を使えなくなります。
だから、人生において重要なことに集中してお金を使えるように、”先取り”しておくのです。
これは効率的な金の使い方をするには”重要なことにお金を使えるようにせよ”という至極まっとうな、ファイナンシャルプランナーからのアドバイスなのです。
”お金”から”時間”に言葉を変えて考えてみましょう。
時間を先取りし、重要なことに使う。
簡単に言えば、それが効果の高い効率化なのです。
では、この重要なこととは何か?
これも、考え方が何種類かあります。
一つは、パレートの法則にしたがった業務内容です。
パレートの法則は80対20の法則と言われるもの。
全体の80%を占めるのは、20%の要素だよ、というものです。
パレートの法則については、下記が簡単に読めて、分かりやすいです。
パレートの法則にしたがい、仕事の成果の8割を決める2割の要素を探し出して取り組む。
プロジェクト発足で例を言えば、目的・スコープ確定・達成条件確定をプロジェクトオーナーと合意を得るための行動が2割の重要な行動と言えるでしょう。
それ以外の、細かいタスクをいきなり考えるのは8割を決める仕事ではありません。
Microsoftが世界を席巻することになったOS、Windows95はパソコンを知っている方ならご存知でしょう。
それを開発した日本人、中島聡氏。
彼はとにかく、全体の8割の仕事をはじめの2割の日程で終える、ということを徹底して実践していると著書で語っています。
例えば10日で終わる仕事があったとしたら、まずは初めの2日間に重要な部分をやり切ってしまうのです。
『とにかく最初の2日間に8割終わらせることを目標にロケットスタートを切ります。私は大体、この期間にソフトウェアの大まかな設計を作り上げます。企画書を書いている人は、この期間に企画書の大枠を書き上げます。マーケティングプランの構築をしている人は、そのプラン全体の構築を行います。作曲やライティングをしている人は、枝葉を気にせず一気に最後まで書き上げます。考えてから手を動かすのではなく、手を動かしながら考えるのです。
〜中略〜
このロケットスタートの2日間は、私はメールもフェイスブックもやりません。不本意に時間を取られかねないものはすべてシャットアウトします。普段仕事の合間に何げなくやってしまう、コーヒーを淹れてみたり、散歩に出てみたりといったこともしません。とにかく仕事のことだけ考え続けます。』
重要な業務って何?を考えるもう一つの考え方は、”自分にしかできない仕事”をするというものです。
この”自分にしかできない”というのは”他の人間に渡すことができない、自分がすべき業務”というものです。
これを実践しまくっていることで有名なのはホリエモンこと堀江貴文氏です。
彼は、自分より他の人がするほうが効率が良いことは、全て委託します。
堀江氏は自分がすべき、自分でしかできないことのみに集中して時間を使い、様々な分野で成果をあげているわけです。
パレートの法則であれ、自分にしかできない仕事であれ、そんな”重要な仕事”に対して、時間を先取りしておくことが効率化なのです。
成功者たちの時間の使い方をまとめた本『1440分の使い方』にはこれを”タイムブロッキング”という名前で紹介しています。
『「タイムブロッキング」した予定は、診察の予約だと思って対処する
つまり、それくらい重要だということだ。ほとんどの人は、自分で決めた予定をあまりにも簡単に覆してしまう。 たとえば、4時から5時までは会社で重要な報告書を書くと決めた後に、「相談したいことができた」という理由で同僚から15分くれと頼まれたら、どうするだろうか。反射的に「いいよ」と答えながら、報告書は45分で仕上げようとか、予定を15分遅らせようとか、何らかの方法で時間調整しようと考えてしまうのだ。
しかし、これが報告書の作成ではなく、病院や歯医者の予約だったとしたらどうだろう? その時間を同僚に譲って、15分遅れで診察室に現れるだろうか?
そんなはずはないだろう。』
予定表で、先に自分の重要な時間を”先取り”しておくという方法です。
ともすれば他の人に会議を入れられてしまいます。
先に自分の重要なタスクをこなす時間を”先取り”するのです。
■重要じゃないことに時間をさかない
締め切りの迫っている仕事から手を付ける。
人から依頼された仕事を、対処しないと気持ち悪いので先に処理する。
メールが来たら、すぐに見て処理しようとしてしまう。
効率化をおろそかにすると、こういった仕事を先にこなそうとしてしまいます。
そうして、時間は過ぎ、重要な仕事はおざなりになるのです。
クオリティ高く対処すれば最も成果があがるはずの業務ほど、ないがしろになってしまいます。
結果、締め切りギリギリで、夏休みの最終日計算ドリルクオリティの仕事のできあがりです。
人からの依頼をすべきではない、と言うわけではなく、それが自分でしなくてもよい重要でないものならば委託するべきなのです。
委託が難しければ、クオリティを下げて対応すればよいのです。
だって、成果をあげるうえで重要ではないのですから。
時間を有効に使おうとするならば、
自分の重要な仕事は何かを問い、
そのための時間を先取りする。
お金と同じで、重要なことに時間を使えるようにする、という当たり前のことが、効率化の正体なのです。
★終わり★