こんにちは。
爽一郎です。
どうなれば世の中は良くなるんだろう、なんて考えることがあります。
「良くなる」の定義は、人類の幸福度を上げるということとしましょう。
で、結局思い至るのは「みんなが利他的に人を幸福にしようとすればよい」というイエス・キリストみたいな結論です。
まぁ、それは現実には不可能だとは思っています。
が、私はそういう人間になりたいと思い生きています。
急に何の話をしているのか。
そんな利他的でない利己的、つまり自己中心的な人間が目につくので、ちょっと書かずにはいられない。
ということで、少し今日は愚痴っぽい内容となります。
簡単に言えば、
転売ヤー、滅びよ。
■資本主義だから存在は認めるが、嫌い
私は転売ヤーが嫌いです。
転売屋を悪いイメージで揶揄して使う時の呼び名ですね。
資本主義ですから、転売という行為自体は罰せられるものでもありませんし、認められている行為です。
それは知っています。
転売ヤーと言うと、手に入りにくい人気の商品を大量購入しておき、メルカリやらアマゾンやらで定価より高い価格で売りつける人々です。
マスクの転売が問題となり、法律で一時的に禁止されました。
ニンテンドーSwitchはとんでもなく高騰し、定価の倍の値段で転売されています。
はい、あえて悪意のある書き方をしております。
私も一ヶ月前まではニンテンドーSwitchが全く手に入らなかったのです。
緊急事態宣言が出る前にヨドバシカメラで急遽入荷されていたので購入できました。
が、コロナ影響の品薄に付け込んで、転売ヤーが高値で売買しているわけです。
今も家で遊びたい子供たちを餌食に、転売ヤーがニンテンドーSwitchを求めてヨドバシカメラに殺到したり、任天堂公式サイトで複数の予約をしたりしているわけです。
はい、私怨が入ってますね。
とは言え、私は全ての転売活動を嫌っているわけではありません。
考えてみれば、家電量販店だって仕入れ先から仕入れて消費者に売るという点では転売っちゃあ転売です。
八百屋だって農家から仕入れて消費者に売る。
スーパーだって。
多くのeコマースだって同じです。
転売は一般的な経済活動なのです。
では、なぜ私が嫌っているのか?というと、一部の転売活動が、とても自己中心的なものに思えるからです。
八百屋だって家電量販店だって、転売なのですが、そこには付加価値がついています。
八百屋は直接売る仕組みを持たない農家の代わりに、消費者に届けるという付加価値をつけて野菜を売っています。
家電量販店もしかりです。
「売る」という仕組み、すなわち「マーケティング」や「流通経路」を付加価値を加工費として上乗せし、商品を売っているのです。
他にも付加価値が付いている例があります。
私は良くボードゲームを買います。
「すごろく屋」という店があり、そこは海外から仕入れたボードゲームを売っています。
そこには、海外の製品を売るという付加価値に加え、なんと、日本語の説明書をすごろく屋が作成して同梱しているのです。
個人で海外の商品を買うと日本語説明書はありません。
そこに、すごろく屋から購入する付加価値があります。
ですが、今回のニンテンドーSwitchのような、ただただ転売するという行為には、何の付加価値もありません。
ただの、金を稼ぐだけの行為なのです。
ドラッカーは企業は顧客に価値を提供するために存在するものと提唱しました。
価値提供やイノベーションを目指さない企業は、企業としての価値はないと。
『静的な経済には、企業は存在しえない。そこに存在しうるものは、手数料をもらうだけのブローカーか、何の価値も生まない投機家である。企業が存在しうるのは、成長する経済のみである。あるいは少なくとも、変化を当然とする経済においてのみである。そして企業こそ、この成長と変化のための機関である。』
転売屋はただのブローカー。
静的な経済の象徴たるものです。転売屋のすることは、企業の存在する目的ではありません。
静的な経済を生み出すだけの、無用な存在です。
まぁ、彼らとしては企業活動ではなく、「投資」という感覚なのでしょうが。
簡単に言えば、付加価値もなくただ商品を横流しする転売屋に対して、私は「金さえ稼げたらいい」という銭ゲバ感を感じて嫌気が指すのです。
これを自己中心的であると思っているのです。
労働は社会貢献。そんなことはキレイゴトかもしれません。
ですが、崇高な考えであり、真摯な考えであり、それが冒頭で私が述べたように、幸せな社会を築くものだと信じているのです。
しかし、転売ヤーからはそれが全く感じられない。
■根源はブラック企業と同じ
ブラック企業は従業員の満足度、ES(Employee Satisfaction)を蔑ろにします。
金さえ稼げたらいいや、という観点で、従業員からは徹底的に搾取します。
ESなんて、犠牲にしても良いから金を稼ぐという発想なのです。
サービス残業を強いることはその一部ですね。
一方で、転売ヤーは顧客の満足度、CS(Customer Satisfaction)なんて金のためなら犠牲にしてもいいや、という発想なのです。
従業員ではなく、顧客から徹底的に搾取してやろう。
そんな考えを感じます。
ブラック企業も転売屋も、何かを犠牲にしても良いから、金を稼ごうとしている。
それを自己中心的と感じるのは、私の自己中心的考えかもしれません。
が、どうしても社会の幸福度を下げているように思えて仕方がないのです。
ブラック企業に怒りを感じる人は多いでしょう。
それと同様に、私は転売ヤーに憤りを感じるのです。
こんな状況だからこそ、つけ込んで高値で売るのではなく、普通に子共たちにニンテンドーSwitchを届けてほしい。
人間の欲は恐ろしいものです。
★終わり★