凡人が成果を出すための習慣

残業ゼロで成果を出すには、どうしましょうか?

感情論は気持ちいいが、ビジネスにおいては生産性を下げる

みなさんこんにちは。

爽一郎です。

 
こんなツイートを見ました。
 

 

被害者的に不機嫌になる人は、周りからすると加害者に見える、ということ。

これは、感情のままに振る舞ってしまう結果だろうと私は思っています。

「思考」をおざなりにして。

 

■感情は脳みそ中央付近、論理は脳みその外側

いきなり小難しい話になります。

感情は大脳辺縁系という、脳の内部がつかさどっています。そして、大脳辺縁系は意思決定も行う部位です。

よって、感情と意思決定は大脳辺縁系で処理されるため、感情や直感に従って決めたことは、気持ちがいいし、すっきりするのです。

 

一方、言語、論理といったものは大脳新皮質という脳の周りにある部分がつかさどっています。

大脳新皮質を使って論理的に考えても、意思決定は大脳辺縁系で行われるます。

そのため、論理的に意思決定をしても、感情で納得できないともやもやするのです。

理屈で理解し、感情的にも納得できる。これが最も理想的な意思決定や思考ということになります。

または、感情や直感で決めたことを、論理的に検証しても整合性がとれている。これもすっきりするパターンですね。

 

一方で、誰かに理詰めで説明され、それが論理的に正しいと思えても、感情が納得しなければ「そうですね」と言いつつも人間は納得できないものなのです。

 

■感情や直感に従うのは、気持ちが良い

逆に考えると、論理的に考えなくて良い状況、というのは、感情や直感に従って行動すればよいことになります。

とてもすっきりと、気持ちよく行動できるでしょう。

小難しいことは考えなくてよいのですから。

遊んでいるとき、趣味の時間、何かに没頭しているとき。そんな時は、小難しいことは考えずに大脳新皮質を休めたらよいと思います。

 

感情論で物事を語り、判断することは、論理的に考えることに比べて非常に楽です。

脳の中心に近い位置にある大脳辺縁系で感じる感情は、シャットダウンできません。感情を感じない、ということは意識的にはできませんよね。

ですが、大脳新皮質は意識して使う部分です。使うためにはエネルギーが必要になります。

これが、人が思考を嫌う理由です。脳がエネルギーを使うことを嫌がっているのです。

体を動かすより、動かさないほうが楽なのと同じですね。

 

それがゆえに、思考を避ける人、思考が苦手な人は、しばしば感情論に走ります。

プライベートな部分では、ある程度はそれでもよいでしょう。

常に論理的な人よりは、感情的な人のほうが、親近感があって魅力的と思えます。

 

ですが、ビジネスにおいては思考を避けて通ることは許されません。

 

■ビジネスにおいて論理は必須

感情で人は動きます。優れたリーダーは、論理だけでなく、感情に共感させて人を巻き込んでゆきます。

あくまでも成功を収めるビジネスのスタートは感情であり、大脳辺縁系への刺激なのです。

ですが、それに加えて論理的な理由がなければ、ビジネスにおいての生産性は落ちることでしょう。

 

感情論で物事を進めるとどうなるでしょうか?

あの人が気に食わないから、あの人にこの嫌な仕事を渡そう。

あのベンダーが直感的に良さそうだから、あのベンダーに発注しよう。

理由は特にないが、ずっとやっていることだから、やらないと気持ち悪いので今日もこの作業をしよう。

 

これらが生産的ではないことは、火を見るように明らかです。

生産性を下げ、コストを増やし、損害をもたらします。

 

感情を司る大脳辺縁系は衰えにくいのですが、大脳新皮質は使わなければ衰えます。

思考に向き合い、大脳新皮質を常に鍛え続ける。

でなければ、脳は衰えてビジネスという場では搾取される人間になってしまうかもしれません。

 

なお、論理や言葉を司る大脳新皮質を鍛えるのに良い方法が、書くことです。

ブログ、メルマガ、日記…

言語化するには、日々の新しい情報について、感じたことを文章という形にする必要があります。その時、大脳新皮質は活性化されるのです。

書く、ということには、素晴らしい価値があります。とは言え、書くことの有効性については、別の機会に譲ろうと思います。

 

■思考は衰える

実際、大脳新皮質の衰えは多くの人に起きているといいます。

NHKの番組、「クローズアップ現代」によれば、高齢者に対する2017年のアンケート結果で『年齢とともに感情のコントロールが難しくなっている』という人が3割に達していると言います。

ようは、大脳新皮質(記事の中では大脳新皮質の一部である「前頭葉」としています)が衰え、すぐにイライラしたり感情を出してしまう人がいると言うのです。

これは、退職してビジネスから遠ざかり、論理的な思考というものから遠ざかった結果として大脳辺縁系が衰えたのでは、と私は推測しています。

 

すぐにイライラするような人と付き合いたいでしょうか?私は嫌です。

冒頭のツイートにもあるように、周りに悪影響です。

そう考えると、思考力をおざなりにすることの弊害は、ビジネスだけの話ではないのかもしれません。

プライベートでも皆が去って行くこともありえます。

思考を辞めるとどうなるか、思考してみてください。

 

人の感情には配慮し、自分は常に冷静に。そんな人間が最もうまく人と強調してビジネスを回せるのかもしれません。

 

 

★終わり★