凡人が成果を出すための習慣

残業ゼロで成果を出すには、どうしましょうか?

望ましい状態の人に接するだけで、その人の状態に近づける

みなさんこんにちは。

爽一郎です。

 

イメージ、やる気、そういったものは記憶が難しいものです。

事実としての出来事ではなく、その出来事を通じて自分の中に生まれた感情というものは、覚えておくことが困難なのです。

常に記憶して、あの時のやる気、嬉しさ、そんなものをいつでも引き出せるとなんと素晴らしいものか。

ですが、覚えておけないとしても気持ちを引き出すという方策はあります。

「その時に感じた感情と同じ感情を抱く」ということを通じて、疑似的に思い出すような状態になることはできます。

 

■若い子を見て、キュンキュンした恋愛を思い出した

電車に乗っていた時のこと。

学生のカップルが乗車してきました。

あからさまなイチャイチャというより、手はつないでいるがたどたどしく会話するというような二人でした。

なんだか甘酸っぱい恋愛の雰囲気がしたのです。

そんな状況を見て、私は学生時代に夜も眠れないようなキュンキュンした恋愛を思い出しました。

その時のキュンキュン感情も、同時に少しよみがえりました。

 

人にはミラーニューロンという神経細胞があります。

この神経細胞の働きを単純化して説明すると、他人を見たときに、その人の脳の状態を真似る、ということをします。

ようは、悲しい人を見たら悲しくなるし、怒っている人を見たらイライラするし、楽しい人を見たら楽しくなるというものです。

少なからず、私たちにそんな経験の心当たりがあるでしょう。

 

■やる気ももらうことができる

生産性の高い人が集まって仕事をすると、相乗効果で成果が何倍にもなるという状況があります。

「ピア効果」と呼ばれ、能力が高い集団ではお互いを刺激しあい、集団のレベルアップが加速されるためです。

まぁ、能力がある人の状態をミラーニューロンが模倣して、それをさらに他の人が模倣して…という好循環ですね。

例えば、Googleがあんなにイノベーションを起こしまくっているのは、単に個々人が優秀という理由だけではないのです。

ハイパフォーマー集団に吸い寄せられた優秀な人たち、意識・能力が高い集団に身を置くことで相乗効果が生まれます。

結果として、彼らが他の企業で働いていた時以上の能力が発揮されます。

ネットの記事で読んだ情報で恐縮ですが、Googleでは仕事の押し付け合いなんてないらしく、互いにタスクを率先して消化し合うようです。

いやー、なんかすごい。ミラーニューロンはんぱねぇ。

 

やる気、モチベーションというものは持続が難しく、一時的なものだったりします。

また、冒頭で述べたように自由に記憶から取り出すことも、感情コントロールの達人でないとなかなかできないものです。

ですが、そういうものも、やる気やモチベーションが高い人の近くに行くだけでミラーニューロンが模倣して思い出させてくれます。

ようするに、モチベーションの高い人と接すると、モチベーションは上がるということです。

ですが、ミラーニューロンでやる気まんまんになりたくても、そんなに、モチベーション高い人間が身の回りにゴロゴロいるわけではないかもしれません。

ということは、我々にできることは、モチベーション高く仕事をしている人を意識的に探し、意識して気にすることです。

 

■無意識のパワーを使え!

NLP神経言語プログラミング)という神経系の研究分野があります。

今日は専門用語が多くてすいません。NLPの世界では、人間の脳における意識は1%〜3%。無意識は97%〜99%と言われています。

人間は受け取る情報が多すぎるため、ほとんどの情報を意識を介さず、負荷の少ない無意識で処理しています。

負荷を減らすため、無意識は「今」という時間、「ここ」という場所、「私」という人称しか認識できないと言います。

物語を見て感動して泣く。これは、物語を見たことで無意識があたかも「今」「ここで」「私が」体験したように錯覚することで泣いてしまうというのです。

同様に「仕事ができる人」、「モチベーションの高い人」を観察したり、近くに行ってみたりするだけで、無意識に自分の脳に働きます。

何せ、無意識は97%以上を占めているわけですから、我々の行動にめちゃくちゃ作用します。

なお、逆に、悪いことも伝染します。人が叱責されているのを見ると嫌な気持ちになりますよね。

 

自分の脳をポジティブな状態に保ちたいなら、モデルになる人に接したほうが良いのです。

逆に、嫌な人とは、距離を置くのが圧倒的に幸せに近づきます。

とはいえ、ビジネスではそうもいかないことがありますよね。嫌な人とも仕事はせねばならないときがあります。

ですが、ここにも対策はあります。

 

人から伝染した脳の状態は、上書きできます。

 

ジョージタウン大学准教授/クリスティーン・ポラス氏は著書『Think CIVILITY 「礼儀正しさ」こそ最強の生存戦略である』で次のように述べています。

 

『無礼な態度に触れたら必ずそのあと、他人に無礼にふるまってしまう、ということではない。仮に無礼な態度(私がジムで触れたような態度だ)に触れたとしてもその直後に礼儀正しい態度に触れれば、それで上書きされ、心が悪影響から逃れることもあり得る。

 つまり、誰かの悪い態度に触れてしまった時には、意識的に何か良いものに触れ、心のプログラムを組み直すという対策も可能だ。』

 

 

結局、できるだけ望ましいと思う状態の人、ポジティブな人に接している方が良いということです。

上書きという観点で言えば、そういう人と帰り際に雑談して帰れば良い。それだけで脳を良い状態で家に持って帰ることができます。

意識的に無意識に好ましい情報を送り込み、自分を良い方へ誘導することは、可能なのです。

 


 

★終わり★