みなさんこんにちは。
爽一郎です。
新しい何かを始めるとき、継続可能であるかを考えているでしょうか?
プライベートで、たくさん習い事をしすぎるとお金が続かないなぁ、とか時間が足りないなぁ、なんて考えますよね。
簡単な内容には継続可能性に目が向きます。
ですが、ちょっと始めた後のことが想像しにくいものや、ビジネスにおいてはその考慮が抜けることが思いの他あります。
ダイエットを始めたとき、始め方は知っていても続かない。それは継続可能性を無視しているかもしれません。
継続可能か否か、その視点の重要性について、述べたいと思います。
■継続可能性の例としてのシステム運用
私もIT部門でシステムエンジニアをしています。
システムにおける、「運用」という言葉。私はそれをとても大事にしています。
運用とは、システムを作ってリリースした後の工程のことです。
が、多くの場合、システムを作ることばかりに目が行きがちで、作った後の運用のことがおざなりになりがちです。
とは言え、これは仕方のないことです。
ビジネスの速度は早いです。いちいち運用、リリース後の継続のことを考えるより、まずシステムを作って新しくできることを増やすことに目が行きます。
ですが、運用、つまり継続可能性の視点が抜けると、その考えは忙殺される人など、屍を生み出してゆきます。
例えば、アマゾンは素晴らしいサービスの裏に、とても永遠には継続できそうにない過酷な労働を、低賃金で倉庫のピッカーに強いています。
なお、この”ポイント”がたまるとクビになります。
他にも、様々な労働者からの搾取が描かれています。
もちろん、アマゾン側にも言い分はあるでしょう。
しかし、英国アマゾンは便利なサービスを継続するため、このように本で告発されてしまうような運用を実施せざるを得ない状態になっているのでしょう。
テーマパークとして有名なUSJもディズニーランドも、新しいエリアをどんどん増やしています。
エリアやアトラクションを増やせば、増やすときの費用だけでなく、継続して運用する費用が必ず増えます。
スタッフは増えるし、稼働電力も増えるのですから。
だから、チケット代が上がりました。
継続可能性を考えれば、いつまでもチケット代を上げ続けることはできないので、どこかで拡大路線からの方向転換の時期が来るでしょう。
もし、それを考えなければ、コスト削減のためにスタッフが過剰な労働を強いられることになります。
■新しいことは必要。だが、同じぐらい継続可能性も必要
新しいことは魅力的です。
何かを変えてくれるかもしれない。
私は新しいこと、試すことは人生を良くするものだと信じています。
新しいダイエット方法は、自分を痩せさせてくれるかもしれません。
新しい習い事は、自分の可能性を広げてくれるかもしれません。
ビジネスにおいても、新しいことは良いことという風潮はありますし、保守的よりも変革し続ける企業でなければ生き残れないのは、昨今の大企業の衰退を見れば、一目瞭然です。
ですが、継続可能性を無視すれば、長期的な目で見ると組織や個人は疲弊します。無理が生じるのです。
冒頭のブログ記事のように誰か特定の人に負荷がかかり続ける。
スタッフや倉庫のピッカーにしわ寄せが行く。
ダイエットを始めても、結局無理と気が付いて続かなくて三日坊主でやめてしまう。
目の前の要求の実現を考えるために新しいことを始めるのは重要ですが、同時に継続可能な形での運用についての視点が必須なのです。
たくさんのことをしようとする人ほど、負荷が高い状態に陥ります。
それは決して悪いことではありません。
が、疲弊しないためには継続可能な工夫や、優先度による取捨選択が不可欠です。
そして、それが習慣化を行うにおいての大事な要素の一つでもあります。
継続可能な運用について、ITシステムでも生活習慣でも、視点を持つことを意識したいと、強く思います。
★終わり★