凡人が成果を出すための習慣

残業ゼロで成果を出すには、どうしましょうか?

みんな、褒めてくれない。自分を一番褒められるのは、自分

みなさんこんにちは。

みなさんの人生に役立つ情報をお届けします。

人からの言葉で、自信を無くしていませんか?
世の中はできていることを褒めるよりも、できていないことを指摘する言葉のほうが多くやり取りされています。

周りからの言葉で自尊心を無くす。

そんな状態から抜け出すにはどうすればよいでしょうか。

■みんな褒めてくれない

できていることをできてるね、とは言ってくれないものです。
特にビジネスにおいてそのやり取りは少ないと、私は感じています。

指摘されて、否定されて、ダメ出しされてキャリアアップしてきたという意識の人、そしてそんな人たちに育てられた人が多いのかもしれません。
そういう人たちは、自分たちがされてきたことと同様に、周りの人にダメ出しをするのが基本だと考えていても不思議ではありません。

半年に一度、上長と面談をして、少しばかり良い点を話される。仕事で褒められるタイミングはそれだけ、なんて人もいるのではないでしょうか。


人間は自分に損失を与える不都合なことは是正しようとします。
一方で、そうでないことは維持しようとします。維持とはすなわち、何もしないことです。

ノーベル賞を受賞した心理学・行動経済学者であるダニエル・カーネマンは、著書『ファスト&スロー(下)』でこう述べています。 

『問題5 あなたはコイン投げのギャンブルに誘われました。
  裏が出たら、一〇〇ドル払います。
  表が出たら、一五〇ドルもらえます。
 このギャンブルは魅力的ですか? あなたはやりますか?

〜中略〜

払う可能性のある金額よりもらう可能性のある金額のほうが多いのだから、ギャンブルの期待値は明らかにプラスである。それでもあなたは大勢の人と同じように、きっとこのギャンブルが嫌いだろう。

〜中略〜

たいていの人にとって、一〇〇ドル損をする恐怖感は、一五〇ドル得をする期待感よりも強い。私たちはこうした例を多数調査した結果、「損失は利得より強く感じられる」と結論し、このような人々を「損失回避的」であると定義した。』


期待値としては多い賭けでも、損失が怖くてみなやらない。
つまり、人間は得られるものよりも損失をより強く意識する生き物なのです。

仕事の関わり合いにおいて、自分の損失を減らすために人に注意するわけです。
自分のプロジェクトを失敗させる要素を減らしたい。
自分のチームの評価を悪くしたくない。
だから指摘します。
物事がうまく進んでいたとしても、より良くする(機会損失を減らす)ために指摘します。
ですが、自分が快適ならば、あえて快適さの原因について意識はしません。つまり、周りの人にできていることを言及することもしません。

プロジェクトが失敗したらあれこれ原因を探るのに、問題なく完遂した活動の振り返りをしない。そんな例もあります。

そんな人間の性質により、「あなた、こういうことできてるね」という言葉よりも、「これができてないね」という損失を指摘、修正するための言葉が多くなってしまうのです。

私の個人的な感想としても、「人間関係を良くしよう」と強く意識している人以外からは、ほとんど人のポジティブ面を指摘する言葉は、仕事場では出てこないように思います。

良い点を伝え合うことは、よい人間関係、良い組織を作る上で重要な要素です。したほうが良いに決まっている。

ですが、基本的に、「チームを鼓舞しよう」とか「よりよい人間関係を作ろう」と強く意識している人以外から、お褒めの言葉は出てこないものなのです。

これは人の性質上、仕方がないでしょう。

■人の言葉で、悪いほうに視点が誘導される

そして、このネガティブな言葉が自分に向かってくると、悪いことが起きます。

事実をネガティブに捉えてしまうのです。

神経言語プログラミングNLP)と呼ばれる心理学のような分野で、「リフレーミング」という言葉があります。

これは、事実を別の視点からとらえる、というものです。

例えば、卵のパックを落としてしまって、半分の卵が割れたとしましょう。
事実は、卵の半分が割れたことです。
その事実を、どうとらえるでしょうか?

人によっては、「半分も卵が割れてしまった…」とネガティブに捉えるかもしれません。
フレーミングはそれを「半分も残っている!」と別の視点で捉えることです。

人からの指摘を受けると、自分がやったことをネガティブなものであるという視点に移させられがちです。

卵の例とは反対に、ネガティブ側へのリフレーミングが発生します。

まわりのネガティブな言葉で、事実を悪いものとして捉えてしまうのです。

きっと、仕事においてできている部分は多いはずです。

例えば、プレゼンテーション。
9割の説明はうまくいった。
しかし、その9割には言及せず、1割の改善部分だけをみな指摘してきます。
事実は、9割できていて1割は改善を要する、という状態だとしましょう。

それを「9割できた。1割成長要素がある。」と捉えるのか、「できなかったな…」と捉えるのかなのです。

ただ、人からはネガティブ側へ視点を移させる言葉が多い故、後者の捉え方をしてしまいがちです。

■良い視点へ、自分でリフレーミングする

みんな、褒めてくれない。むしろ指摘ばかりしてくる。そんなもんです。

だからといってネガティブ面にリフレーミングしてしまうのはもったいない。

できている面は、みんな認識しています。ただ、口には出さないだけです。

自分で事実を良い視点で捉えることができれば、人の言うことなんて気にならなくなる。

人からの指摘は客観的な情報なので、重要です。無視して良いと言うのではありません。

ただ、人に視点を左右されないことが大切なのです。

事実の良い点と、もっと良くできる点を見つける。

できている事は、自分で褒めましょう。
あなたのことは、あなたが一番知っているのです。



★終わり★