みなさんこんにちは。
みなさんの人生に役立つ情報をお届けします。
クリティカルシンキングってご存知ですか?
ロジカルシンキングに並び、問題解決・意思決定には有効な思考法です。
その、クリティカルシンキングについてお伝えしたいと思います。
■当たり前を覆された出来事
私がこれまで出会ったパフォーマンスが高い人の中に、資料作りや調べものが尋常じゃないほど早い人がいます。
あまりに早いので、疑問に思った私は、本人に疑問をぶつけました。
「なぜそんなにアウトプットが早いんですか?」
「とにかく、マウスを使わずにキーボードで全て操作するようにしています。
あとは、自分に合ったツールの選び方ですね。」
なるほど、その人のパソコンには、見たことがないツールのウィンドウが並んでいます。
さらに、仕事っぷりを観察すると、キーボードでほとんど操作を行っていました。
Excelさばきからウィンドウの移動から、ショートカットやコマンドを駆使して業務を遂行するわけです。
私はこれまで仕事を効率化することについて、
「意思決定を早くする」とか「自分のしなくて良い仕事を委託する」
ということ徹底して行ってきました。
一方で、
「一つ一つの操作の時間を早くする」
ということには頓着がありませんでした。
マウスを動かすこと。そんなことは当たり前のことで、それを削減することが効果的だとは思ってもいなかったのです。
ですが、目の前でまざまざと想像を上回るスピードの仕事を見せつけられると、操作自体の短縮の効果もまんざらではないな、そう思ったわけです。
■当たり前を疑う
私が今回話したいのは、操作の効率化ってすごい!ということがメインではありません。
可能な限りキーボードで操作し、自分の得意なツールを使う。
それが大きな改善になると気が付かなかった。
今語ったエピソードは、それを伝えたいがためのものです。
自分が当たり前、と思っているものは改善できません。しようと思わないのです。
そこに伸びしろがあるとは思っていないのですから。
トヨタの車生産方法は海外の車メーカーに衝撃を与えました。
トヨタは作業員の歩く導線まで極力減らし、生産を効率化しています。
今となっては当たり前なのですが、「従業員が移動に消費する時間」なんてことは当たり前にかかる消費時間であり、そこを減らそうという視点は、当時の海外メーカーにはなかったのです。
キーボード操作で操作を早くすることにせよ、トヨタの生産方式にせよ、
物語っていることは、今自分が行っている「あたり前」を疑った先に改善点がある、ということです。
これは、クリティカルシンキングと呼ばれる思考法です。
■当たり前の呪縛から逃れるには?
クリティカルシンキングは仮説を立てて、その仮説が正しいのか、他に良い方法はないのか、と疑うことによって、
最適な対策や意思決定を行うというプロセスを踏む思考です。
「当たり前を疑う」というのは、今自分が置かれている状況を仮説としてとらえ、それを疑う、ということになります。
当たり前を疑うというのは難しいものです。
だって、当たり前のことなんですから。疑うという思考に行きつかない。
ペットボトルのお茶を飲むときに、「これはお茶じゃないかもしれない」と思う人はいないですよね。
だって、ペットボトルのラベルにお茶って書いてるんですから。当たり前です。
ですが、本当の改善というものはそれを求めます。
では、その「当たり前と思ってしまう呪縛」から逃れるにはどうすればよいのでしょうか?
一つは、自分がどんな思い込みをしてしまうかを知り、客観視することです。
当たり前と思うことは、主観がそう決めているのです。まさに思い込みですね。
思い込みを軽減するには、客観的な情報を得ることに尽きます。情報収集です。
本を読む、人に意見を求める、なんてのは手軽な方法ですね。
もう一つは、自分に問い続けることです。
この前提は本当に正しいのか?
他にはないのか?
自分に問いかける癖をつけることが、クリティカルシンキングを自然に使うために必要となります。
冒頭のアウトプットが早い彼は、こう言いました。
「今の自分のやり方を見直す。そうすれば、いくらでも改善点が見つかると私は思っています。」
私は、こんなどこにでもある一言に対して、襟を正す思いでした。
★終わり★